華麗なるフレイヤの挑戦 前編
おほほほ、わたくしの名はフレイヤ、優雅にして優美、そして可憐、可愛い物をこよなく愛するネイチャー使い(デフォルト設定)ですわ。
今回このわたくし、魔導師戦争に参加する事になりましたのよ、勿論華麗に勝つつもりですわ。
わたくしが率いる種族は優美なハイエルフ。
豚や虫や爬虫類、ましてや地面に潜ってばかりの髭達磨に囲まれての生活など、考えただけでもぞっとしますわ。
そして、わたくしが使役する使い魔もそこいらの小生意気な使い魔とは違いますわ。
主に忠実であり、種類も非力な小動物型(それはそれで、とーーっても魅力的で抱きしめたいのですけど)ではなく、気品と力強さを秘めた、そう、飛竜ですわ。
このわたくしを背に乗せ、優雅に空を馳せるその姿、想像するだけでうっとりと・・・・・。

こほん。

浸っている場合ではありませんでしたわ、早速使い魔を呼び出さないといけませんわ。
呪文は完璧、媒体も十分、さあ、おいでなさい、姿を見せなさい、わたくしの使い魔よ

にょろーん

「はーい、呼ばれたでにょろ、ご主人様始めましてでにょろ、にょろがこれからご主人様のサポートをするでにょろよ」
「・・・・・」
「?」
「・・・・・・・・・・」
「??」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
あら、わたくし、どうしたのかしら、ちょっと、いえ、かなり眼がおかしくなってしまいましたわ。
おほほほほ、嫌ですわ、目の前に居るのがただの緑色の蛇だなんて、そんな事あり得ませんのに。
「ご主人様、どうしたでにょろ?、なんか真っ白になってカクカクして変だにょろ」
ぺろぺろ
「うぎゃーーーー、舌先が二つに分かれてる、鱗が滑る、巻き付く、にょろにょろしてるぅぅ!!」
「仕方がないでにょろ、そういう風に作ったのはご主人様にょろよ」
「嘘ですわ」
「嘘って言われても困るにょろ」
「間違ってますわ」
「いや、間違いなくにょろはご主人様に作られたにょろ」
「そんな筈はありませんわーーーーっ」
「耳塞いで座っても、現実は変わらないにょろよ」
「うう、わたくしが作ったのは飛竜、そう、スカイドラゴン!
 間違ってもにょろにょろ言う蛇ではないのに・・・・なんでですの、どうしでですの、なんでわたくしの使い魔が蛇・・・ですの」
「酷いにょろな、にょろも一応ドラゴンもどきにょろ」
「もどき・・・」
「ほら、ぽっと火も吐けるにょろ、空もパタパタ飛べるにょろよ」
「・・・・・なんかしょぼいですわ」
「仕方ないにょろよ、だいたい、今のご主人様の魔力でドラゴンを使い魔に出来る訳無いにょろ」
「うっ、痛い所を付きますわね」
確かに今は拠点の町も一つ、住人も一千名弱、施設も何も無い状態、当然マナのストックなんてまるで無し、そんな状態で、やはり人を乗せて飛ぶ飛竜というのはいくらなんでも無理がありましたわ。
けれど、けれどっ
「しくしく、わたくし優美な飛竜の背に乗って優雅に空を舞い、風に髪をたなびかせ、地上の民にあれこそ女神と呼ばれるのを夢見ていたのに、それなのにそれなのに、なんで出てきたのがにょろなヘビなのですの、しくしく」
「ご主人さま、泣いているんでにょろか?」
「しくしく」
「悲しんでるにょろね、可哀想なご主人様でにょろ」
「当たり前ですわ、これが悲しまずにいられる訳ありませんわ」
「そうでにょろか、そんなにご主人様は竜の子太郎がしたかったんでにょろか」
そうですわ、このわたくし、あんなにも竜の子太郎を夢見ていたのに・・・・・・
「って、誰がそんなもの夢見るもんですかっ!、なんでここで日本昔話が出て来るんですのっ!!!」
首(って、この蛇のどこですの?)でも締めてやろうとしたけど、この蛇にょろっとくねって器用に避けやがりましたわ。
「あ、あなた、この、このわたくしにでんでん太鼓持って、ぼうや〜♪良い子だねんねしな〜っ♪って、歌えって言うんですの?」
「ご、ごめんなさいでにょろ、にょろが間違ってだにょろ」
ぺこぺこ頭を下げる使い魔の殊勝な態度に、わたくしも少し冷静さを取り戻せましたわ。
そうですわ、このわたくしがこんな事で取り乱すなんてどうかしてますわ。
「そうでにょろよね、真っ黒な服に変な羽?付けた、そんな格好のご主人様が子守歌なんか歌っても悪夢でうなされるだけでにょろ」
「あんですってっ」
どうかしてるのはこの蛇でしたわ、事もあろうにわたしくのファッションにケチをつけるなんて、いくら温厚な私もキレますわよっ
「え?もしかしてその格好は何かの呪いの魔法をかける為のものじゃなかったでにょろか?」
「もしかって、何かって、失礼ですわねっ、蛇のあなたに何が分かるんですのっ」
「ご、御免なさいでにょろよ、にょろが間違ってたでにょろ、なんでご主人様はそんな変なカラスみたいな格好してるのか不思議に思ってたでにょろが、まさかそれがオシャレだったなんて、にょろの理解を超えてたでにょろよ」
「カラスですってーーーーーっっ!?」
キレましたわ、ええもうぷっつりと
「だって、レオタードは真っ黒なのに羽だけ白いなんて、中途半端でにょろ」
「なんで、魅惑の天使とか、蠱惑的な堕天使とかいうイメージが沸かないんですの!?」
「えーーーーっ!?どう見てもガッチャマンのコスプレでにょろ」
「あなた蒲焼きにされたいんですのっっっ!!」
その後の記憶、わたくし余りありませんの、おほほほ、このわたくしが我を忘れて、たかが使い魔如きに、なんであなたはそんなに滑るんですのー、あなた蛇じゃなく鰻ですわーっっ、なんて暴れて部屋を滅茶苦茶にしたなんてそんな・・・・・全て白昼夢ですわ。

とにかく、使い魔には対する不満は全くこれっぽっちも解消されぬままですけど、いつまでもこんな事をしてても仕方ありませんわ。
このわたくしにはこの世界の絶対的な美の支配者となるという崇高な目的があるのですわ、ここは気を取り直して。
「さあ、魔導師戦争を始めますわよ」
「はい、ご主人様始めるでにょろ、すっごく不安でにょろが」
「やかましいですわっ」

こうして、多少(?)の不安要素を抱えつつもフレイヤの魔導戦争が始まる事となる。

設定 フレイヤ(デフォルト) 難しい 大陸普通 魔力普通 

わたくし達の首都のある土地は島でしたわ、モンスターの巣も無い、ノードが一つあるだけで町を三つ作るのがせいぜいの小さい島でしたわ。
「まさしく鳥無き島のご主人様の格好がコウモリでにょろ」
「あなた、そんなにタレ付けて焼かれたいんですの?」
にょろっと逃げ出す使い魔はさておき、こんな辺境と言える所でも利点はありますわ。
わたくし達だけで他の魔導師が居ないという事は、じっくり内政に力を入れられるという事、施設を建設し、資金やマナを溜め、エルブンロードが量産された時点で、華麗に大陸制覇といきますわ。
「おーほほほほほ、完璧ですわ、このわたくし自分の才能が恐ろしくなってきますわ」
「ほんと恐ろしいにょろ」
「そうでしょう、そうでしょう、もっと言ってよろしくてよ」
「どうしたらそこまで脳天気に生きられるんでにょろ」
「おーほっほほほほ、その通り、なんてわたくし脳天気・・・・って、なんですって!?」
「だいたいそんなのんびりしてたら、他の魔導師に差を付けられて、どうにもならなくなるにょろよ」
「え?うそですわ、このわたくしが他の魔導師に遅れをとるなんて、ありえませんわ」
「そんな事言うなら、せめて島内のノードぐらい占拠したほうが良いにょろ」
「う・・・・」
「ノード確保なんて基本中の基本にょろよ、まさか忘れてたってことはないにょろよね?」
「も、ももももちろんですわ、このわたくしがそんな単純なミスをするはずありませんわ」
「ご主人様汗・・・・」
「おだまりなさい、 ついですわ、うっかりですわ、今すぐやりますわ、は〜い、スピリット召還〜、さあ行きなさい〜、偵察しなさい〜、何が居るのか調べてきなさい〜」
「うわ、このご主人様、くるくる回ってるにょろよ、まさか年も考えず魔法少女のつもりなんじゃ・・・・」
「やかましいですわっ、変な事言ってないで、ノードには何が巣くってたんですの!」
「エアエレメンタルでにょろ」
「なんですってっ!?」
この序盤でエアエレメンタル、それ無理絶対無理、他の人ならともかく、わたくしには絶対無理、普通の攻撃は当たらないし、召還した魔法生物といっても、今はせいぜいスプライトがいいとこ、こんなのぶつけても瞬殺されてしまいますわ。
「仕方ありませんわね、そこは暫く手をつけないで、他の所にでもスピリット偵察隊を出しておきますわ」
「それしかないにょろね」
スピリットが海を越えて周辺地域を捜索すると、わたくし達の居る島と同じくらいの大きさの島を発見、早速トリームにセテラーを乗せ移住させとしたのですけど、なにか他の魔導師もこの島を発見していたらしく、晴れた視界の中から現れたトリームと接触した途端、魔法鏡の間からアラーム音がぴーひゃらと鳴りましたわ。
「なんですの?」
「外交にょろよ」
「なるほど、このわたくしと争う事になるのですから、まあわたくしには適わずともそれなりに優美な魔導師なのでしょうね、そうと決まればこのわたくしが華麗なる外交交渉を繰り広げて差し上げますわ」
「決まってないにょろよ、なんにも決まってないにょろ、どうしてご主人様はこう脳内完結が多いにょろか」
ぶつぶつ言ってる使い魔など無視ですわ、足取り軽く鏡の間に向かうわたくしの後ろを使い魔がにょろにょろとついて来る。
「いいでにょろか、どんな顔・・・じゃなくて、どんな魔導師が現れてもちゃんと相手の目を見て話をするでにょろよ」
「変な事を言いますわね、そんな事、あたり前ですわ、おーほっほほほほ」
「その、あたり前がご主人様の場合、怖いにょろ」
「さあ、オープン、ですわ」
パチリと指をならすと、鏡の一つがぼやけ始め、やがて相手の顔を写し出しましたわ。
「かのフレイヤ殿と知り合う機会を得られたのは光栄だ、お互い争いの無い豊かな社会を作ろうではないか」
「・・・・・」
なんですのこの濃ゆいの、わたくし確かライバルの魔導師の一人を呼び出した筈なのに
なんですのこの物体は?
[ご主人様、ご主人様、魔導師レーバン殿にょろよ]
「・・・・・・」
「ご主人様っ、ご主人様ってば・・・・・まっ白になってるでにょろ」
「ん?どうかされたか?」
「気にしなくて良いでにょろ、ご主人様は人見知りをする(真っ赤な嘘)タイプでにょろ」
「なんとそうであったか」
「人ですの・・・あれ」
「しっ、ご主人様、愉快な断交→戦争コンボしてたいんでにょろか」
「でもあの顔面鉄板焼き・・・・・なんで真ん中に肉団子が・・・・」
「顔がでかくて、団子鼻なだけでにょろ、レーバン殿が挨拶してるんでいるにょろよ、なにか一言、言ってあげるにょろ」
「失せろ」
「ちょ、ご主人様、それは無いにょろよ」
「失せろ」
「だからそんな一言じゃ駄目にょろよ」
「うむ、さすがは御麗人のフレイヤ殿、その楚々としたたたずまい、私のような粗野な者にはまぶしく移りますな、がははははは」
「ラッキーでにょろ、聞こえてないでにょろ、しかも何か変に勘違いしてるでにょろ、
ご主人様、ここが勝負所でにょろ、さあフォローするでにょろよ」
「失せろ」
「ご主人様、だから」
「失せろ」
「駄目だこりゃ、でにょろ」
ぶつんと魔法鏡の映像が切れると同時に使い魔が深々と溜息をつきましたわ。
「ご主人様、魔法コマンドで相手の態度見てみると良いにょろよ、はっきりくっきりと不信の二文字がついてるにょろ」
「誰がですの?」
「レーバン殿がご主人様に対しての印象がでにょろ」
「わたくし、誰か人と出会いましたっけ?」
「・・・・・・・」
「わたくし白昼夢を見ましたわ、でっかい焼き肉の板が迫って来る悪夢を」
「・・・・・ご主人様、都合の悪い事はすぐ無かった事にするんでにょろね」

あれは見なかった事にして仕切り直しですわ、他の方面にも偵察のスピリット部隊を飛ばし、他の魔導師達の大まかな位置を把握して来るとともに外交チャンネルも開設たのですけど・・・・・。

「顔面鉄板焼き・・・・・・ビックママ・・・・干涸らびたじじい・・・・」
「違うにょろ、ご主人様以外の魔導師で、今判明しているのは東にレーバン殿、北にシャーリー殿、西にマーリン殿にょろよ、はっきり言えば囲まれているにょろよ」
「なんで・・・・」
「は?でにょろ」
「なんで、美形が一人も居ないのよ、アリエルちゃんやホルス様、渋系のロ・バンとまで言いませんわ、なのに、よりによって」
「最後の一人、ラ・ジャ殿でにょろかな」
「そんなネタいりませんわっっ」
「それよりも問題は囲まれている点でにょろよ、ご主人様がグズグスしている内に、敵はどんどん勢力を拡大しているにょろ」
「で、でもまだエルブンロードの量産が・・・・」
「そんなゲル○グ待ってて手遅れにするつもりにょろか」
「ゲ○グク言わないっ」
「はあ、こういう時こそ白馬に乗った英雄の方が現れて、このピンチを救ってくれるとかなんとかそうイベントはありませんの?」
「また、ご主人様の妄想が始まったでにょろ」
「そうですわ、このわたくしが困っているんですから、きっと心強い英雄が仕官してくれる筈ですわ」
「どうしてそこまで現実から目を背けられるか不思議にょろ、そうそうタイミング良く・・・・あ、英雄が仕官して来たでにょろ」
「おーーほっほほほ、そら見なさい、このわたくしが望めば、こんなものですわ、さあ、白馬に乗った」
「オークウォーリアーのバグトゥルー殿でにょろ」
「・・・・・・・・・」
「あーあ、またご主様が彫像になったでにょろ、そんなショックだったにょろか、マジに最初にいそいそとやって来た英雄が本当バグトゥルー殿だったのが」
「よろしくお願いでぶー、頑張るでぶー」
「こちらこそお願いしますでにょろ」
お豚さんとお蛇さんが友好的にご挨拶〜、わたくし無視してご挨拶〜
「じゃないでしょっっっ!!」
「あ、ご主人様が復活したでにょろ」
「なんで豚なのポークなのっ、なんで華麗なわたくしの軍の初の英雄が怪人豚男なのよっっ」
「ご主人さま、ポークじゃなくてオークでにょろよ」
「分かってますわ!、だいたいあなたも私を差し置いて勝手に採用を決めないでくださる?、判断するのはあくまでわたくしですわっっ」
「そのご主人様が塩の柱みたくなっていたから、にょろが判断したにょろ、戦力強化にょろ」
「・・・・・・・追い出しますわ」
「そんな事言わないで、バグトゥルー殿の特殊スキル見てみるにょろ」
「山岳行進、投擲、あと・・・・伝説?」
「そうでにょろ、これがあるとマスターの名声が上がるでにょろ」
「・・・・・・・オークの英雄の伝説が上がると、私の何の名声が上がるんですの?」
「もちろんマスターの美的感覚がアレだったと、有名になるでにょろ」
「解雇っ解雇コマンドはどこですのっっっ」
「無理でにょろ」
「だから、どうしてですのっ!?」
「こんなネタ、見逃す訳ないでにょろ」
「一体誰がーーーーーーーっっ!!」
などというわたくしの叫びも空しく、バグトゥルーによって上がった名声に惹かれ、その後も立て続けにオークソードマンの傭兵が仕官して来たのですわ。いやマジで。
「兄貴ぃーーーーーーー、兄貴が仕官したのを聞いて、おいら達も来たでぶーーーーーっ」
「おおっ、お前らも来たのでぶかっ。姐さんの為に粉骨砕身頑張るでぶよーーーっ」
「ぶぶーーーーーーーっ」
「こんな笑える流れ、解雇は無しでにょろよ」
「・・・・・・・」
「ご主人様思考停止にょろか?思考停止にょろね、その間にも毒使いの英雄であるテュムーが仕官したにょろ、なんかご主人様、悪の女幹部って感じになってきたでにょろね」
「誰のせいでっっ」
「あ、復活したでにょろ、というところで後編へ続くにょろ」
「だから誰に言ってるんですの!?」
ムクドリ
2009年01月10日(土) 17時38分50秒 公開
■この作品の著作権はムクドリさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
今だに未熟プレイ
こんな事考えながらプレイしてます。

この作品の感想をお寄せください。
KuBDuKvLYAB -20 iyxbab ■2009-11-24 10:02:16
にょろ〜んって^^;ちゅるやさんが思い浮かんでほのぼのと拝見しました。 10 月読 ■2009-03-03 23:23:42
っと、間違えてエンター押しました…少し読みにくいですが、面白い設定です。 30 ぺんぎん ■2009-01-31 12:38:28
久々の新規投稿発見w 10 ぺんぎん ■2009-01-31 12:37:30
合計 30
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